駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ライト級展望 渡部“伊予守”雅之[西日本協会預]×鈴木悠平[真正]

鈴木の勢いが止まらない。今期は1回戦の第1Rで立ち上がりに失敗して出遅れたが、その後は吹っ切れたような攻勢でKO勝ち。続く2回戦も有力候補相手に3回ノックダウンという圧倒的な試合内容で圧勝した。左フック、右ストレートの破壊的な威力とパワー溢…

スーパーフェザー級展望 西永哲也[進光]×大谷康晴[クラトキ]

今期のSフェザー級戦線はやや小粒な印象。しかし成長の跡を見せた新勢力と戦前からの有力候補が勝ち上がり、一応の形は整った。 西永は、以前は攻守共に粗い印象があったが、今年に入って当て勘が良くなり、それに伴ってアグレッシブに仕掛けてジャブ起点の…

フェザー級展望 高埜剛[尼崎亀谷]×橋本和樹[真正]

フェザー級は昨年に続いて強打者タイプ2名が勝ち上がり。今回は共に右の強打がキラーショット、そして守備面に不安を抱えており、ファイトスタイル・長所・短所共に一致しているという珍しい組み合わせになった。高埜は昨年も決勝進出、今期も有力候補を2…

引き続き、西日本新人王決勝の展望をお送りする。

スーパーバンタム級決勝展望 細川智弘[六島]×恒岡朗[大星]

細川はここまで6戦6勝。抜群のスピードで主導権を決して手放さない試合振りが身上。しかしKO数ゼロというデータが表すように非力さが目立ち、準決勝ではボディブローを喰って失速するなど体力的な脆さも見せた。それでも攻撃精度面の改善など、試合を重ね…

バンタム級決勝展望 仲田雅宗[八尾]×山本隆寛[尼崎]

山本は昨年のデビュー以来4連続2R以内KOの快進撃。守備面で大いに不安材料があり、ここまで相手のハードパンチを喰ってダウン寸前の場面も1度や2度ではなかったが、すぐさま威力抜群の強打を見舞って逆転勝ちを収めている。注文をつけたい所はたくさ…

スーパーフライ級決勝展望 川口勝太[オール]×青木一平[六島]

優勝候補の2人がキッチリと結果を出し、実力伯仲の好カードが実現した。川口は堅実な守備と回転の利いた連打に試合巧者ぶりがミックスされた好選手。ただ、準決勝では決定力不足も垣間見え、優勢のペースを手放す可能性について不安が残る。対する青木は好…

フライ級決勝展望 樋口裕二郎[オール]×別所航平[堺F興和]

樋口は大振り傾向ながら、アグレッシブな攻勢の中で放つ狙い撃ちの精度が高いという相手にしてみれば実に厄介な選手。新人王戦は再挑戦で、昨年の敗退後もオープン戦で試合を重ねて地力をつけて来た。動きの大きい燃費の悪いファイトスタイルが災いし、ラウ…

ライトフライ級決勝展望 沖田英志[正拳]×本田衛[JM加古川]

実績・実力上位の選手が順当に勝ち上がり、西日本新人王決勝に相応しい好カードに。準決勝で優勝候補対決を制した本田は4勝(4KO)の強打者。打たせながらもカウンター一撃で相手をキャンバスに沈めたシーンは圧巻だった。サウスポー相手では多少勝負勘が鈍る…

ミニマム級決勝展望 霜尾順也[塚原京都]×松本直樹[大阪帝拳]

緒戦が不戦勝で、昨年10月以来の試合となる松本。戦績は2勝2敗だが、敗れた相手は今期Lフライ級ファイナリストの本田と、対戦相手の霜尾を最後まで苦しめた岩橋。これまでの試合内容も戦績を超越した高レベルにあり、スピードと圧力豊かな好戦的なスタイ…

今期の西日本新人王戦は8月決戦。エントリー減と敵地連戦が続く地区対抗戦シリーズを考慮しての日程前倒しとなった。体調管理の難しい猛暑の時期に大一番を迎える選手にとっては試合前日、体重計に乗るまでが厳しい戦いとなっているだろうが、是非とも万全…

第2部総括

メインは安田が序盤でいきなりクリーンヒットを決めて一気に勝利を掴んだ会心のKO勝利。相手の宮城に減量の影響と衰えも見え隠れしたが、だからといって誰もが92秒で仕留められるわけでもなく、誇って良い勝利。ただ、敗れた宮城は今後の活動の可否も含め…

第2部第6試合・Sバンタム級契約ウェイト(54.0kg)8回戦/○安田幹男[六島](1R1分32秒TKO)宮城竜太[BMB]●

第2部第5試合・Sバンタム級6回戦/○向井寛史[六島](判定2−0)上村徹[ワイルドビート]●

1Rに上村がスリップ気味のダウン1回。 公式判定は坂本59-56、大黒58-56、半田57-57の2−0で向井。駒木の採点は「A」57-56向井優勢「B」58-58イーブン。

第2部第4試合・ライト級4回戦/○塚元斗夢[六島](判定3−0)田中敦朗[塚原京都]●

2Rに塚本がダウン1回。 公式判定は坂本、宮崎、原田の三氏いずれも38-37で塚本を支持。駒木の採点も「A」「B」いずれも38-37で塚本優勢。

第2部第3試合・Sフェザー級4回戦契約ウェイト(58.0kg)/○獅子丸崇也[六島](3R2分28秒TKO)八木義昭[オール]●

2Rに八木がダウン1回。その際、獅子丸がノックダウン後の攻撃で減点1。

第2部第2試合・フェザー級4回戦/○高田小次郎[六島](1R0分21秒TKO)大恵幸義[アポロ]●

1R。試合開始直後、ぎこちない動きの大恵へ目がけて高田がアグレッシブな連打攻勢でクリーンヒットを連発。大恵陣営からタオルが投入されるもレフェリーが止めるまでに時間がかかり、その間に大恵の反撃で高田から“逆転ノックダウン”するという珍しいシー…

第2部第1試合・Sフェザー級契約ウェイト(58.0kg)4回戦/△まるこめまさし[奈良](3R0分44秒負傷判定0−1)三輪直也[姫路木下]△

三輪が2Rに偶然のバッティングで負った左目横の傷が悪化し、ドクターストップ。 3Rまでの採点で争われた公式判定は半田30-29(三輪支持)、大黒29-29、坂本29-29のマジョリティドロー。駒木の採点は「A」29-28「B」30-29で三輪優勢。

第2部「六島ボンバイエ3 住吉夏祭り」(六島ジム主催)概要・雑感

夜の部は、六島ジムの若手・中堅興行ブランド「六島ボンバイエ」の第3回。昨年と同じく元世界ランカーの安田幹男の試合をメインに、全6試合・30Rというプログラムで行われる。全試合に六島ジムと、その系列にある奈良ジムから選手が出場しており、まさに…

第1部総括

真正勢は4勝2敗で勝ち越したが、A級3人はいずれも苦戦して今後への課題も浮き彫りとなった。特に伊波は日本ランカーとして誇るにはまだまだ不満の残るパフォーマンスに終始しており、地力の底上げが急務と言える。対戦相手が選べる環境に恵まれていると…

第1部第8試合・ライト級10回戦/○伊波・ファン・カスティーヨ[真正](判定3−0)金丸清隆[正拳]●

公式採点は半田98-93、原田96-95、坂本96-95の3−0で伊波。駒木の採点は「A」97-93金丸優勢「B」97-97イーブン。金丸はカウンター主体のタフファイトで元ランカーの地力を遺憾なく発揮したが、伊波のパワーパンチがジャッジの支持を集めた。接戦になると…

第1部第7試合・フライ級契約ウェイト(50.0kg)8回戦/○石崎義人[真正](判定3−0)佐藤靖明[西遠]●

公式判定は野田80-73、坂本78-75、宮崎78-75の3−0で石崎。駒木の採点は「A」78-74「B」79-76で石崎。

第1部第6試合・Sバンタム級8回戦/○菊地永太[真正](7R2分42秒TKO)柴田義正[東海]●

※柴田が、6Rに菊地のパンチで負った右目上の傷が悪化。ドクターチェックの際にセコンドからタオルが投入されて試合ストップ。

第1部第5試合・フェザー級6回戦/●井川拓也[黒潮](判定0−3)川合智[Gツダ]○

公式判定は半田59-56、坂本59-56、原田58-56の3−0で川合。駒木の採点は「A」58-56「B」59-57で川合優勢。

第1部第4試合・フェザー級4回戦/●上木原佑樹[真正](2R2分51秒TKO)和田剛毅[高砂]○

第1部第3試合・Sフェザー級契約ウェイト(58.0kg)4回戦/●小林拳斗[真正](判定0−3)奄美隼人[ウォズ]○

公式判定は半田39-37、宮崎39-37、野田39-38の3−0で奄美。駒木の採点は「A」38-38「B」39-39でイーブン。

第1部第2試合・Sバンタム級4回戦/△徳永章宏[高砂](判定0−1)村木雅[西遠]△

1Rに村木が、2Rに徳永がそれぞれダウン。 公式判定は野田38-37(村木支持)、宮崎37-37、原田37-37でマジョリティ・ドロー。駒木の採点は「A」37-37イーブン「B」38-37徳永優勢。

第1部第1試合・ミニマム級4回戦/○伊藤秀平[真正](判定3−0)山本裕貴[江見]●

山本は4Rにダウン1回。 公式判定は野田、大黒、原田の3氏いずれも40-35で伊藤を支持。駒木の採点も「A」「B」いずれも40-35で伊藤優勢。

第1部「リアル・スピリッツ Vol.5」(真正ジム主催)概要および雑感

昼の部は真正ジムの主催興行。中小会場での興行ブランドも今回で5回目となる。4月興行に続いて今回も兵庫・大阪ローカル局のサンテレビの地上波テレビ中継が入り、その活動の充実振りが窺える。 今回のメインは4月興行で日本ライト級ランカーとなった伊波…

昨年に引き続き、今年も8月最初の週末に、六島ジムの地元・大阪市住吉区民ホールで昼夜興行が開催の運びとなった。決して交通の便が良いとは言えない会場だが、設備が整っている事に加え、何よりも地元密着への熱意が2年連続の興行開催に漕ぎ着けたという…