駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

バンタム級決勝展望 仲田雅宗[八尾]×山本隆寛[尼崎]

山本は昨年のデビュー以来4連続2R以内KOの快進撃。守備面で大いに不安材料があり、ここまで相手のハードパンチを喰ってダウン寸前の場面も1度や2度ではなかったが、すぐさま威力抜群の強打を見舞って逆転勝ちを収めている。注文をつけたい所はたくさんあるが、とりあえず現時点の戦力でどこまで行けるのか見届けてみたいスケールの大きな逸材である。
対する仲田は2度目の挑戦。昨年は、後の西軍代表・加藤毅[ヨシヤマ]にスプリット・デシジョンまで追い込む大健闘を見せている。今期も緒戦ではヒット&アウェイで右フック・左ストレートを決める理想的な試合運びで有力候補を完封している。ただ、攻めに逸った時に精度が鈍る時があり、これが今回出ると致命傷に繋がりそう。
試合は、前回の再現を狙う仲田がヒット&アウェイで山本を翻弄しつつヒット数を稼ぎに行くだろう。山本がそのプランを剛腕で破壊出来るのかどうか、という展開になる。4Rフルに凌がねばならない仲田に対し、12分のうち数秒チャンスが有れば良い山本が優位に立っているのは間違いないだろうが、山本もサウスポーとの相性やスタミナ面など未知の要素も多く、大方の予想を覆す展開となっても驚けない。