駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・フェザー級6回戦/▲佐藤通也[大阪帝拳](判定0−0伊藤勝者扱い)伊藤康隆[東海]△

両者戦績・臨戦過程

  • 佐藤通也[6勝(3KO)1敗1分]
  • 伊藤康隆[6勝(5KO)2敗2分]
    • 中日本1回戦 シード
    • 中日本2回戦 シード
    • 中日本準決勝 7/2 VS野村浩史 1R2分01秒KO
    • 中日本決勝  7/31 VS國嶋康隆 判定3−0(60-55、59-56、60-55)
    • 地区対抗戦  9/23 VS佐藤直人 1R2分01秒TKO

試合展望(45-55伊藤優勢)

伊藤は圧勝・完勝の連続で中日本予選・地区対抗戦をクリアして来た注目株。3勝で準決勝に別枠扱いでシードされた中日本予選はレベルに疑問符も、これだけ威勢の良いスコアを並べられるとケチの付けようが無い。
そして先日の地区対抗戦でも、わずか121秒の試合時間ながらその実力の程を窺わせるファイトを見せてくれた。ガードをダランと下げたスウェーバック中心の大胆なスタイルのディフェンスながら被弾は殆ど無く、攻撃に転じては的確な左のジャブを起点に、左ジャブを交えながらタイミング良く放たれる右ストレートが強力。体幹やバランスといった身体能力も高く、なるほど並の4回戦クラスでは通用しないはずである。
これに対する西日本代表の佐藤は、相手の持ち味を完全に殺してジワジワと真綿で首を締めるように追い込んでいくタイプ。一発KOを狙うキラーショットこそ無いが、だからこそ高い勝率が脅威的な強豪選手である。今回もクリンチワーク巧みに伊藤の持ち味を封じ込め、ロープ際に追い込んでガードの下がった所をショートブローで打ち抜いていく作戦だろう。ただ、今回の相手は西日本予選で対戦して来た4人より1〜2枚上の選手であり、果たして能力的にこれまで通りの老獪なボクシングをさせてもらえるかどうか。これまで通りの“塩漬け殺法”で完封する可能性も低くないが、シーソーゲーム的に縺れてしまうと決定力のある伊藤に勝負の流れが傾きそうだ。

試合経過

※観戦記は後日更新。公式判定は北村57-57、上中57-57、安田57-57の0−0イーブンも、優劣判定で伊藤が多数を得て西軍代表に。駒木の採点は58-56で佐藤優勢。