駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第4試合・フェザー級4回戦/△石井正人[ヨシヤマ](判定1−0)金光康之[エディ]△

石井の戦績は2勝(1KO)4敗。昨年度のSバンタム級新人王戦の1回戦で、この年の西日本新人王・井野秀作に3RKO負けを喫して以来の復帰戦。
対する金光はここまで3戦連続KO負け。昨年11月に、今年度Sフェザー級西日本新人王で戦準優勝となった中島涼に敗れて以来の復帰戦となる。
1R。金光は体もパンチも共に明らかなスピード不足で手数も少ない印象。石井は金光の突進気味のチャージに手を焼きながらも手数を出し、冷静なジャブで有効打を奪って優勢。
2R。石井はこのラウンドも金光のハンドスピードの無いパンチを捌きつつチャンスを窺うが、やや消極的なファイトに終始し、逆につまらないクリーンヒット被弾を繰り返して劣勢に。
3R。地力で勝る石井が自分の距離を掴んで自在にジャブ、ストレートでヒットを重ねる。接近しての打ち合いでも、金光のパンチをガードしておいて細かくアッパーで反撃していって完全な優勢を築く。
4R。序盤、金光は出会い頭気味ながら強打を2発クリーンヒットさせて石井をグラつかせるが、後が続かない。石井はラウンド中盤以降には冷静にジャブのヒットを積み重ね、右ストレートをクリーンヒットさせて形勢を挽回した。
公式判定は39-37(石井支持)38-38、38-38の1−0ドロー。駒木の採点は39-37石井優勢。
総合力では石井が完全に勝っていたものの、金光の強引なファイトに手を焼き、要所要所でつまらない被弾を繰り返して勝ち星を取りこぼした。試合全体ではヘディング、ホールディング、クリンチがやたらと多く、噛み合わない低調な試合で残念。
また、この試合は最前列付近に陣取った金光の家族と思しき応援団がやたらとエキサイトし、試合中酷いヤジをガナったり、レフェリーにお門違いのクレームを繰り返す場面が多々見受けられたのは閉口した。気持ちは判らないでもないが、周囲の顰蹙を買うほどの贔屓の引き倒しは結局選手本人のためにならない。今回に限らず、関係者及び身内の皆さんはどうか最低限のマナーとデリカシーを忘れないで頂きたいとお願い申し上げる。