駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第7試合・Sフェザー級6回戦/○日高慎一[尼崎](1R2分33秒KO)シンパヨン・ウィンディジム[タイ国]●

6回戦に尼崎ジムの次期エース候補の1人・日高が登場。7勝(6KO)2敗の戦績で、前年度新人王戦では武本康樹[千里馬神戸]に惜敗するも西日本ベスト4まで健闘したのは記憶に新しい。昨年10月には後楽園ホールへ遠征して復帰戦を勝利で飾っており、既に敗戦のショックを払拭している。今日の試合に勝てばA級昇格の権利を得られるが、既に今年度のB級トーナメントにエントリーをしており、これはあくまで“トーナメント前哨戦”の位置付けという事になるのだろう。
対するシンパヨンは戦績5勝(0KO)2敗との発表。04年9月以来2度目の来日で、特にアナウンスが無かった事を考えるとタイ国内でもノーランカーなのだろう。
1R。シンパヨンは乱暴に腕を振り回し、タイ人にしてはやけにアグレッシブな戦い振り。日高はラウンド中盤まで様子見に徹していたが、ボディブローで圧力をかけ、連打を畳み掛けてロープ際に詰めると、左フックをクリーンヒットさせて見事なノックダウン。シンパヨンは立ち上がるが、カウント6の時点で突然演技臭い腰砕けから酔拳のデモンストレーションを始めたのかというような千鳥足。北村レフェリーは躊躇せずカウントを10まで進めて試合を止めた。
決着シーンは噴飯モノではあったが、ノックダウンそのものは日高の純粋な実力によるもので、何ら色眼鏡で見る必要は無いだろう。スロースターターぶりが目立っていた4回戦の印象は完全に払拭された。是非ともB級トーナメントでも東日本勢を相手に暴れまわってもらいたいものだ。