駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2008-05-24から1日間の記事一覧

第2部総括

4回戦5試合は、うち4試合が試合前半でのKO決着とトントン拍子に進んだが、その後が全試合判定決着。勝った選手がそれぞれに自身の持ち味を活かして実力の確かさをアピールした上でノックダウンあり、激しい打撃戦ありの重厚な内容、冗長な印象は無かっ…

第2部第9試合・Sウェルター級8回戦/○野中悠樹[尼崎](判定3−0)如月紗那[六島]●

野中は14勝(5KO)7敗2分のサウスポーで、現在Sウェルター級のOPBF13位、日本3位。99年デビュー、01年・02年と新人王戦にエントリーするが、少人数のトーナメントを勝ち抜くに至らず、4回戦時代は勝率5割近辺をうろつく平凡な戦績に終始した。しかし03年…

第2部第8試合・ライト級8回戦/●日高慎一[尼崎](判定0−3)中島涼[ハラダ]○

日高は13勝(8KO)3敗の戦績。03年デビュー、翌04年を4連勝し、05年に満を持して新人王戦にエントリーするも、西日本準決勝で武本康樹[千里馬神戸]に敗れる。それでも6回戦で再起するや連勝、06年にはB級トーナメントに出場し、全戦敵地のハンデを乗り越え…

第2部第7試合・フライ級8回戦/●橋本泰治[尼崎](判定0−3)山田卓哉[真正]○

橋本は7勝(1KO)3敗3分。03年末にデビュー。キャリア当初はドローが多く、勝ち味の遅さに泣かされていたが、06年の新人王戦では翌年のLフライ級西軍代表となる中澤翔[大鵬]を下して西日本決勝まで進出。6回戦も連勝でクリアするなど成長の跡を見せた。8…

第2部第6試合・フェザー級6回戦/○村澤光[尼崎](判定3−0)井川拓也[黒潮]●

両者戦績は村澤7勝(2KO)1敗、井川5勝(1KO)2敗。村澤は昨年末の全日本決勝で敗れて以来の再起戦。井川は昨年8月、11月と連勝して久々の大阪上陸。 1R。激しい打撃・乱打戦。村澤が左ストレート、右フック中心に連打を豊富に交えた攻撃でイニシアティブ…

第2部第5試合・ライト級4回戦/●百合徹郎[神拳阪神](1R0分22秒TKO)堀田武史[陽光アダチ]○

両者戦績は百合1勝(0KO)無敗、堀田1勝(1KO)無敗。百合は昨年12月に、堀田は昨年2月にそれぞれデビュー戦を勝利で飾っている。 1R。堀田が仕掛ける形で、いきなりの乱打戦へ。ところがその矢先、クリンチした際に百合が主審の「ブレイク」がかかりそうな…

第2部第4試合・Sライト級契約ウェイト(62.0kg)4回戦/○丸岡裕太[尼崎亀谷](1R2分07秒TKO)越湖輝雄[千里馬神戸]●

両者デビューの一戦。 1R。丸岡がいきなりの猛ラッシュ。越湖はこの猛攻を何とかガードして凌ぐが、いざ反撃に転じると如何にもスローなハンドスピードで、踏み込みも浅い。丸岡は反撃を簡単に捌くと、左フック1発でノックダウン。試合再開直後に右を追撃…

第2部第3試合・Sライト級4回戦/○大森健太[尼崎亀谷](2R2分07秒TKO)岡龍一[エディ]●

大森は未勝利2敗の戦績。昨年8月、12月と連敗している。岡はこの日がデビュー戦。 1R。明らかにスピード優位の岡が先手を獲り、細かく速くといった回転のワン・ツー連打でヒットの山を築く。だが、明らかに力感欠けるパンチで、逆に大森から圧力かけられ…

第2部第2試合・Sフェザー級4回戦/●黒本昭[尼崎](判定0−3)田中翔途[大阪帝拳]○

両者戦績は黒本3勝(2KO)2敗、田中4勝(0KO)4敗1分。黒本は昨年11月に、今年の新人王戦優勝候補・湯川翔太[江坂]に敗れて以来の試合。田中は04年12月以来、3年6ヶ月ぶりの再起戦。前回の相手が丹羽賢史[Gツダ]という辺りに時の流れを感じさせる。 1R…

第2部第1試合・Sフライ級4回戦/●長野憲次[尼崎](2R2分36秒TKO)北村忠靖[陽光アダチ]○

両者戦績は長野2勝(1KO)4敗2分、北村は未勝利1敗2分。サウスポーの長野は、昨年の西日本新人王戦で敗れて以来の再起戦。北村も今年2月に敗れて以来の再起戦。 1R。北村はアグレッシブに大振りフックを振りかざすが、ガードが低く甘くで長野の左カウ…

第2部・第30回尼崎スーパーファイト概要(尼崎ジム主催)

夜の部は尼崎ジムの定期興行。例年は尼崎アルカイックホールオクトで行われていた春興行だが、今回は会場確保の都合で新大阪を“仮住まい”としての開催となった。地元にこだわるなら尼崎のインキュベーションセンターだが、これはやや手狭。消去法の会場選び…

第1部総括

前座で4度のノックダウンがあったものの、決定的場面の少ない凡戦も目立ち、全体を通じて見れば及第点には至らず、という内容に終わってしまった。特にメインの内容は酷く、観客席から拍手も声援が皆無、辛抱出来なくなった子どもが走り回る足音だけが響き…

第1部第8試合・Sフェザー級契約ウェイト(58.0kg)10回戦/●片山博司[アポロ](8R0分27秒負傷判定0−3)佐梁孝志[明石]○

片山は9勝(2KO)1敗1分の戦績。04年のデビュー以来、所属ジム主催興行のみに出場。慎重に相手を選ぶマッチメイク方針により1つの引分を挟んで無敗の8連勝。05年末にB級昇格、06年9月にはA級昇格と順調に出世した。A級では戦意に乏しいタイ人相手に連…

第1部第7試合・Sライト級契約ウェイト(136ポンド)10回戦/○大沢宏晋[大星](判定3−0)高山剛志[ハラダ]●

大沢は12勝(7KO)2敗2分で、現在は日本ライト級10位。04年デビュー、1勝無敗2分の戦績で臨んだ05年の新人王戦でライト級西日本新人王となるが、西軍代表戦では決定的な被弾の無いままスタミナ切れで力尽きる敗戦でリタイヤ。荒削りな所もあるファイター型…

第1部第6試合・Sフライ級契約ウェイト(113ポンド)6回戦/●阿修羅優作[アポロ](判定1−2)山本秀人[神拳阪神]○

両者戦績は阿修羅4勝(2KO)2敗1分、山本5勝(3KO)12敗2分。阿修羅は今年1月に東京遠征でB級緒戦となったが、判定負け。サウスポーの山本は04年5月の勝利以来、1つのドローを挟んでA級目前で8連敗中。 1R。ミドル〜ロングレンジから断続的な打ち合…

第1部第5試合・Sフェザー級6回戦/●寺田允[アポロ](判定0−3)松田雄太[SFマキ]○

両者戦績は寺田5勝(0KO)6敗1分、松田4勝(2KO)4敗1分。寺田は6回戦で1勝を挙げてから2連敗中。勝率も五分を割り込んでしまった。昨年12月のアポロ興行以来の再起戦。松田は昨年11月に香川遠征で4勝目を挙げて、これが初の6回戦。 1R。松田はボデ…

第1部第4試合・Sフェザー級4回戦/○昔川真也[大星](判定3−0)寺西和哉[陽光アダチ]●

昔川はデビュー戦、寺西は未勝利2敗。 1R。寺西は距離を詰め、大振りフックで攻勢点と手数を稼ぐが、オープンブローと距離を意識しない乱暴な強振でヒットを奪うどころか早々に減点1のペナルティ。昔川は膠着に持ち込まれて苦しみながらもショート単発で…

第1部第3試合・フライ級4回戦/●廣瀬文彦[アポロ](1R2分36秒KO)藤田慶[千里馬神戸]○

両者戦績は廣瀬1勝(0KO)無敗、藤田は勝ち負け無しの1分。廣瀬は昨年12/18、藤田は昨年11/23にそれぞれデビューしている。 1R。藤田は前回の密着手数攻めではなく、距離を取ってオーソドックスな構え。精度難の解消されない廣瀬の空振りに合わせる形で右…

第1部第2試合・ウェルター級契約ウェイト(64.0kg)4回戦/△宇川広之[アポロ](4R0分27秒負傷判定1−0)東本勲[森岡]△

両者戦績は宇川2勝(1KO)4敗、東本は勝ち負け無しの1分。宇川は昨年12月にデビュー戦以来の勝利を挙げている。サウスポーの東本は昨年末にデビューしたが1Rで負傷ドローとなり、これが仕切り直し。 1R。東本はデビュー戦から一転、落ち着いた試合運び…

第1部第1試合・Lフライ級4回戦/●川野健紫郎[アポロ](判定0−3)長田瞬志[陽光アダチ]○

両者戦績は川野が未勝利4敗、長田が1勝(1KO)5敗2分。川野は昨年9月にKO負けを喫して以来の再起戦、長田も連敗が続いており、12/16以来の試合。 1R。スピード、攻撃精度共に互角で、レベルはともかくとしてボクシングの形にはなっている。共に命中率低…

第1部・虎寿司・バンガード・ルースロン KO LIVE(アポロ主催)概要

毎年5月、9月、12月の3回興行を開催するアポロジム。例年は平日の府立第二を会場としていた同ジム興行も、今回は開催を2週ほど後にずらしての土曜昼の開催。チケット代金の高さだけは相変わらずで、一般層からの幅広い集客を目論んだわけではなさそうだ…

西日本地区では御馴染みの昼夜興行だが、土曜・新大阪メルパルクホールというのは珍しいシチュエーションである。この度はプロモーター側の日程と会場確保の都合がたまたま合致した、という実務面の要因が大きかったと聞くが、これも昼夜2回興行が関西独特…