第３試合・バンタム級４回戦／○島田惇輝[明石]（判定２−０）藤本知也[正拳]●

島田はデビュー戦。藤本は１勝(1KO)２敗の戦績で、04年12月に初勝利を挙げて以来、１年３ヶ月ぶりの復帰となる。
１Ｒ。島田が立ち上がりから積極的に出て、試合勘の鈍っている藤本の虚を突いて先制のヒット。しかし藤本も間もなく落ち着いて、ガード固めつつボディ中心の手堅い攻防で挽回。島田も手数、ヒット数を稼いではいたが、過剰にバッティングを気にする場面があって精神面の弱さを覗かせた。
２Ｒ。島田が左のジャブ、フック、右ストレート、さらにボディアッパーと着実にヒットを重ねて優勢。藤本も戦意は高いが、繰り出す攻撃はガードに阻まれ、逆に終盤には一方的に打たれてしまう。
３Ｒ。接近しての打撃戦。やや動きの落ちた島田へ藤本が積極的に攻めかかるが、島田も必死に喰らい付いていく。そしてラウンド終盤、ヤマとなった競り合いで島田が勝利し、形勢を互角に引き戻す。
４Ｒ。島田の右ストレート、アッパーが冴える。ガードを固めて次々と有効打を奪って、このラウンドでのリードを広げていく。藤本も粘り強く手数を振るったが、オープンブロー気味で迫力無く、最後ギリギリまでアグレッシブさを維持したものの、実らずに終わった。
公式判定は39-37、39-37、38-38の２−０ながら島田のデビュー戦初勝利。駒木の採点も39-37で島田優勢。
島田がデビュー戦をスコア以上に内容で差を付けて完勝。１Ｒこそ戸惑いが隠せないシーンも目立ったが、その後は冷静に持ち味を活かす戦い振りで見事なポイントアウト。
敗れた藤本は、手数豊富もオープンブロー気味でガードも緩め。現状では０〜１勝クラスの相手と勝ち負けを繰り返すような水準だろう。