駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・Sバンタム級4回戦/○安宅徹也[明石](判定3−0)三船真弥[倉敷守安]●

安宅は1勝(1KO)1敗の戦績で、血気盛んなグリーンボーイにしては珍しく、冷静なボクサー型ファイトの出来る選手。過去の2試合は7/29(→http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050729#p6)、12/25(→http://d.hatena.ne.jp/komagi/20051225#p16)をそれぞれ参考の事。
対する三船は昨年10月に所属ジムの興行でデビューするも2RKO負けを喫して1敗の戦績。
1R。安宅は手馴れて来たボクサースタイルで左ジャブ、ボディ、右ストレートを的確に決めて見事な戦い振り。三船は頭を低くしながらフックを振るい、2発3発とヒットを奪うが劣勢は否めず。
2R。このラウンドも安宅ペース。ジャブを起点に左右のフックを上下に散らして有効打連発。相変わらずオープンブロー気味なのが気になるが、印象的な攻撃ではあった。三船もカウンター気味にフックを決めて有効打を奪う場面もあったが、やはり押され気味。
3R。安宅は休まず足を使う。三船のフックをステップワークで空振りさせて逆に左右のフックを三船のボディにめり込ませてゆく。欲を言えばもう少しジャブが欲しいが、優勢はガッチリキープ。
4R。安宅、このラウンドもステップ&ボディワークで三船の攻めをほぼ完封して磐石の試合運び。ジャブやボディーブローを、まるでこれまでのラウンドのおさらいをするように打ち込んでいって完勝。
公式採点は三者40-36のフルマークで安宅の勝利。駒木の採点も40-36安宅。
安宅が、相手の単調な戦い振りにやや恵まれながらも、練習量に裏付けられたスタミナ豊富なアウトボックスで完勝。今後の課題は、足を動かしながら細かいジャブを出し続ける事と、フックのオープンブローを解消する事。この2点が改善されれば上へ行っても戦える。敗れた三船は、スポーツとしてのボクシングの技術をもっと身につけていかないと今後も厳しいだろう。