駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第5試合・Sバンタム級5回戦/○古口学[古口](2R1分22秒KO)村澤光[尼崎]●

東軍代表の古口は7勝(3KO)無敗。東日本決勝は後半に息切れしたものの、堅実かつ卓越したセンスを発揮して判定勝ち。西軍・西日本代表の村澤は7勝(2KO)無敗。
1R。ミドル〜ロングレンジの打撃戦。古口は東日本決勝時より遠距離圏でのガードに強く意識を集めた慎重な試合振り。それでも抜群の精度を誇る右は次々とヒット、有効打となる。村澤も左フック、右ストレートをカウンターで打ち込むがヒット数で劣勢。更に右のクリーンヒットを被弾して苦しい展開。
2R。攻撃力優位が明白となった古口が一気にゴーサイン。左ジャブから右ストレートの猛攻で圧倒して尻餅を突く様なフラッシュダウン。村澤も打ち合いに活路を見出したいが、その前に連打を浴びて強引に倒されて2ノックダウンの自動的KO。
古口は新人王レベルではほぼ唯一の弱点をキッチリ修正し、いつにも増して慎重な戦い振りで完勝。実力だけでなく作戦勝ちの要素も大きい。
村澤も1Rではカウンターも決めて食い下がったが、これまでの試合では活路を見出したバチバチのドツキ合いに持ち込む前に圧殺された。相手の弱点が無くなり、己の弱点がそのままでは一方的な相性の悪さがそのまま出てしまう。西日本準決勝以降、未発達の地力を神懸り的な勝負強さがフォローする形で快進撃を続けて来たが、今日の相手は勢いだけでは通用しなかった。