駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・Sバンタム級6回戦/○寄川航[進光](判定3−0)松本一男[森岡]●

両者戦績は寄川3勝(1KO)1敗2分、松本5勝(2KO)2敗。寄川は今年1月にアマエリートの上谷雄太[井岡]に敗れて以来の再起戦。松本は3月にB級1勝を挙げているが、7月には逆転TKO負けを喫して、こちらも今回が再起戦。
1R。寄川がラウンド序盤、アグレッシブに圧力かけてパワー押し。手数まとめてリードを奪う。松本も後半からトリッキーな右フックでヒットを重ねるが、寄川の腰重い迎撃浴びてリードを奪えず。
2R。寄川はこのラウンドも圧力強く、明確なヒットこそ乏しいもののショートをまとめて数的優勢。松本も左ストレート、右フックなど要所で見栄えするシーン作るが、攻勢点で劣るのがどう響くか。
3R。松本が必死にフェイント使いつつ、左右のヒットを重ねるが、寄川はドッシリ構えてこれを弾き返そうとする。それでも松本は懸命に左でストレート、フックを重ねてリード。
4R。松本が右フックで先制。寄川の圧力をサイドステップでいなしながら右フックで必死の奮戦。寄川もラウンド後半から圧力強め、攻勢点とヒット数で挽回してほぼ互角の攻防。
5R。ほぼ同様の展開だが、松本の多彩な手数が見栄え。寄川もなかなか圧力をかけ切れず、被弾して棒立ちになる場面が度々。時折激しい抵抗見せて松本を追い込もうとするが、決め手欠く。
6R。激しい打撃戦、打ちつ打たれつ、相撃ち連発のスリリングな展開。松本がラウンド終盤立て続けに左カウンターを決めるが、寄川も重いパンチで対抗する。
公式判定は原田58-56、村瀬58-56、杉山58-57の3−0で寄川。駒木の採点は「A」58-56「B」59-58で松本優勢。パワーの寄川、軽打中心ながらヒット数の松本で採点が割れそうな内容だったが、ジャッジは揃って前者を支持した。
両者互角の打撃戦。パワーで勝る寄川が際どくポイントかき集めてB級初勝利。松本はヒット数で勝る場面もあったが、ナックルがクリーンヒットするパンチが少なく、ダメージブロー不足が嫌われた。