駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2005-01-01から1年間の記事一覧

東西対抗戦成績

東9勝・西2勝で東軍の圧勝。対抗戦としての成績は、これで東の42勝5敗5分。

第11試合ミドル級6回戦/○古川明裕[ワールド日立](判定3−0)田島秀哲[天熊丸木]●

1R、田島はガードを固めて古川の豪腕を封じると、終盤には逆襲に転じ、猛烈なラッシュで古川を半失神状態に追い込む。レフェリーが割って入りTKO決着と思われたが、裁定はなんとスタンディングダウン。東日本では最近復活したらしい“過去の遺物”だが、…

第10試合・ウェルター級6回戦/○渡部信宣[協栄](2R1分10秒KO)細川貴之[六島]●

1R。渡部はパワフルな強打で攻勢。ディフェンスに長けた細川はこれを際どくガード、ダッキングで避けて、逆に右ストレート、アッパーで有効打を奪う。それでも渡部のパワーは強烈で、細川をガードの上からの打撃で素っ飛ばす場面も。 2R。序盤から攻撃的…

第9試合・Sライト級6回戦/●池田俊輔[角海老宝石勝又](2R0分18秒TKO)大崎丈二[ウォズ]○

1Rから池田は決め手のフックを連発するが、いかんせん精度が悪い。大崎はその攻めを冷静に捌きつつアウトボックス。明確な有効打は無いもののジャブで細かくポイントを稼いで失点を許さない。そして2R早々、大崎の右フックが完璧なクリーンヒット! 脳を…

第8試合・ライト級6回戦/○荒川仁人[八王子中屋](判定3−0)小出大貴[緑]●

1Rから荒川のテクニシャンぶりが光る。小出の手数をパーリで捌き、右のジャブ、フックでリズムを掴むと、左から右のフックをクリーンヒットさせてノックダウン。2R以降も、荒川は小出の猛烈な手数攻めを巧みに凌いでおいて、精度の高いフック、アッパー…

第7試合・Sフェザー級6回戦/○真栄城寿志[角海老宝石](判定2−1)武本康樹[千里馬神戸]●

1R、2Rと、真栄城の強引かつトリッキーな攻撃が精密機械・武本を翻弄。2Rには右フックでダウンまで奪う。武本の反撃も固いガードで防いで予想外の大差リードを奪う。しかし3Rからは武本が真栄城の動きを見切って華麗に逆襲。巧みなヒット&アウェイ…

第6試合・フェザー級6回戦/○川村貢治[横浜光](3R1分36秒TKO)伊藤康隆[東海]●

1R、互いの強打をスウェー、ステップバックで避けあう意外なディフェンス戦からスタート。中盤から伊藤が左ボディを起点にロープ際で連打を放って、まずはやや優勢。しかし2R、川村の右ストレートがクリーンヒットして伊藤はダウンを喫する。これで勢い…

第5試合・Sバンタム級6回戦/○杉田祐次郎[ヨネクラ](判定3−0)中岸風太[カシミ]●

中岸はアグレッシブにフックなど鋭く強打で攻め立てるが、気負いか大振りが目立つ。杉田はダッキングやウィービングなど鮮やかなボディワークで被弾数を最小限に食い止め、その上で中岸の隙を突いて的確な逆襲を見せる。1Rには右フックで有効打、2Rには1…

第4試合・バンタム級6回戦/○冨山浩之助[船橋ドラゴン](判定3−0)中村公彦[大星モリガキ]●

両者、中間距離で精度の高いとはいえないワン・ツー、強打合戦。1R終盤、中村が左ストレートのクリーンヒットから詰め寄るも、逆にカウンターを決められてダウン。2R、3Rも冨山が手数、ヒット数で上回ってポイント上の優勢を明らかにする。それでも4…

第3試合・Sフライ級6回戦/○杉田純一郎[ヨネクラ](6R2分22秒TKO)井階甲基[森岡]●

テクニシャン・井階をどう崩すかが注目された杉田、選択した手段は正攻法。序盤から積極的にガンガン攻めていって、距離とジェネラルシップを掌握。井階に全くペースを掴む余地を与えない。3Rの激しい打ち合いでもハンドスピードの差で打ち勝ち優勢を確固…

第2試合・フライ級6回戦/●斎藤茂郎[ランド](3R2分44秒KO)奈須勇樹[Gツダ]○

奈須は序盤から得意の左フック、右ストレートを打ち込んで好調振りをアピール。予選の激闘の中で培ったガードも機能し、斎藤の手数攻めをダメージに繋げさせない。しかしその斎藤も東日本新人王に相応しい攻守の冴えで互角以上の試合運びを見せた。 試合が動…

第1試合・Lフライ級6回戦/○宮下優[ドリーム](判定3−0)大橋卓矢[駿河]●

MVP候補筆頭と目された宮下だが、ガトリングガンの如く手数が飛び交う西軍予選の修羅場を潜り抜けてきた大橋の奮戦に大苦戦。1〜2R前半こそ、宮下はステップ・クリンチワークを使ってジャブ、フックで手数を稼ぎ下馬評通りの優勢を築くも、2R後半から大…

第52回全日本新人王決勝戦

※展望記事は12/16の各項を参照の事(→http://d.hatena.ne.jp/komagi/20051216) 春の地方予選開幕から9ヶ月、遂に新人王戦も総決算の全日本決勝を迎えた。 会場の“聖地”後楽園ホールは第1試合前から立錐の余地の無い状況で、座席はおろかバルコニーにも幾…

興行全体の総括

前座がオール判定、セミとメインがいずれも2Rで終了という、ある意味本末転倒な興行になってしまったが(笑)、その不満も木村のキラーショットの前に吹き飛んだ。西日本では恐らく今後も生で観られないであろう日本王者の真骨頂を目の当たりにして満足の…

第8試合・日本Sライト級タイトルマッチ10回戦/○《王者》木村登勇[横浜光](2R2分25秒KO)松宮一之[新日本徳山]《挑戦者・同級1位》●

独特のファイトスタイルと“日本以上世界未満”の実力が、首都圏のマニア筋では賛否両論という木村の5度目の防衛戦。戦績はここまで26勝(11KO)5敗2分。WBCで14位、OPBFでは1位にランキングされている。 対する指名挑戦者でOPBF10位にも名を連ねる松宮は、…

第7試合・Sライト級契約ウェイト(62.5kg)8回戦/○石井一太郎[横浜光](2R1分15秒KO)チャクラペット・トーティワノン[タイ国]●

日本ライト級2位の石井が、国内ライト級9位のタイ人を迎えた調整戦。 噛ませモード気味のチャクラペットに対し、石井は1Rからロープに詰めて右ストレート、左ボディで地道に有効打を奪う。そして2R、淡々と左ボディを打ち込んでチャクラペットの戦意を…

第6試合・Sライト級8回戦/○速見美成[帝拳](判定3−0)森田陽久[新日本仙台]●

速見が戦績(18勝3KO)相応の慎重でディフェンシブなファイトで試合を通じて森田を翻弄し、大差のポイントアウト勝ち。森田はA級の選手にしては攻めが粗い印象。 公式判定は80-73、79-74、79-75の3−0で速見。駒木の採点も80-74で速見優勢。

第5試合・Lフライ級8回戦/○池原繁尊[横浜光](判定3−0)橘悟朗[エディ]●

西日本から遠征の橘が、前年度Lフライ級全日本新人王で日本同級6位の池原に挑む…という図式のランキング争奪戦。 橘は1Rから得意のジャブを絶え間なく繰り出す手数攻め。池原がガードを固めるのも構わず、膨大な数のパンチを浴びせていって、守備の隙間…

第4試合・バンタム級契約ウェイト(52.6kg)4回戦/○赤穂亮[横浜光](判定2−1)トップネーション大原[川島]●

公式判定は39-38、39-38(以上、赤穂支持)、38-37(大原支持)のスプリットながら赤穂の勝ち。駒木の採点は39-39でイーブン。

第3試合・ライト級4回戦/●松岡修平[セレス小林](判定0−3)武田浩佑[協栄]○

公式判定は40-35、39-35、39-35の3−0で武田。駒木の採点も39-35で武田優勢。

第2試合・Sフェザー級4回戦/●林洋介[帝拳](判定1−2)島田誠[角海老宝石]○

公式判定は39-37、39-38(以上、島田支持)39-38(林支持)の2−1で島田。駒木の採点は40-37で島田優勢。

第1試合・ライト級契約ウェイト(60.8kg)4回戦/△谷口浩嗣[横浜光](判定1−1)西山純也[全日本パブリック]△

公式判定は39-38(谷口支持)、39-38(西山支持)38-38の三者三様ドロー。駒木の採点は38-38イーブン。

第366回ダイナミックグローブ(日本Sライト級王座戦他)

少し早めの冬期休暇を利用しての東京密航。18日の全日本新人王戦を基準に1泊3日(夜行利用)の日程で、この17日か19日(坂田復帰戦)のどちらを観戦するか迷った挙句、18日深夜東京発のこの日程に。 さて、後楽園ホールの入りは南側座席の上部を中心に1/5…

全日本新人王戦直前展望

全試合赤コーナー(名列左側)が東軍、青コーナー(名列右側)が西軍の代表。 Lフライ級決勝6回戦/☆宮下優[ドリーム](65-35宮下優勢)大橋卓矢[駿河]★ 両選手ともデビュー以来7連勝、しかもこのクラスにして高KO率(宮下5KO、大橋4KO)と、軽量級なが…

全日本新人王戦展望

ようやくモチベーションも戻って来て更新再開したのはいいんですが、12/9までのテンプレと簡易観戦記をアップした時点でタイムオーバー……。本当なら10月の西軍代表決定戦と、全日本新人王戦のテンプレまで作ってから東京へ行きたかったんですけどね。東日本…

興行全体の総括

久田&中島の低調な試合振りには少々ガッカリ。というか、生で見ていなければ、にわかに信じられない内容と結果だっただけに、逆の意味で「見に来て良かった」と思える試合になってしまった。上原は、形としてはランカーと並クラスの8回戦選手との地力の差…

第10試合・フェザー級10回戦/○上原誠[ハラダ](3R1分23秒KO)星山善貴[エディ]●

1〜2Rは星山が果敢に踏み込んで多彩なパンチでヒットを重ね、上原の攻勢には老獪なクリンチワークで対処し、冷静なポイントアウト作戦を実行。上原はハンドスピードには魅力感じるが、相手のパンチに対する反応が遅く、スピード面もランカーにしては今ひ…

第9試合・バンタム級4回戦/○馬野晃[ハラダ](2R1分08秒TKO)水上太介[オール]●

第8試合・Sフェザー級4回戦/●中島涼[ハラダ](1R1分24秒TKO)岩下幸右[Gツダ]○

中島は速い左のフック気味のジャブを放って先手を狙うが、岩下はこれに全く臆せず逆にジャブから右ストレートで攻勢。中島はデトロイト気味に構える左ガードの低さを突かれ、挙句に得意の左フックを右クロスカウンターで合わされて再三クリーンヒットを被弾…

第7試合・フェザー級4回戦/○山本敏充[江坂](3R0分24秒TKO)福島芳裕[大阪帝拳]●