駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

第8試合・フェザー級8回戦/○山本敏充[江坂](4R2分21秒TKO)松村勝[ウォズ]●

山本は9勝(8KO)2敗1分のサウスポー。05年デビュー、この年を連続TKO勝ちして翌06年には新人王戦にエントリー。3連続KOを含む5連勝で西軍代表となるが、全日本決勝には加治木了太[協栄]に惜敗。07年には4月に8回戦で復帰戦勝利を収めてから、ここ…

第7試合・ライト級6回戦/○天堂雅之[尼崎](6R1分54秒TKO)奥西章平[大星森垣]●

両者戦績は天堂9勝(6KO)3敗2分、奥西7勝(6KO)2敗。天堂は04年のSフェザー級西軍代表。05年5月の勝利を最後にフェイドアウトし、一時期は所属ジムの非常勤トレーナーを務めていたが、昨年に現役復帰を決意し、長い時間をかけて調整して来た。 対する奥…

第6試合・フェザー級契約ウェイト(56.0kg)6回戦/△安本祐太[尼崎亀谷](判定1−1)永田浩司[ウォズ]△

両者戦績は安本5勝(3KO)5敗2分、永田5勝(0KO)3敗2分。安本は昨年10月ドロー以来の復帰戦。永田は昨年の西日本新人王準Vだが、今年3月に再起失敗し、今回がリスタートの場。 1R。永田がミドルレンジから左右フック中心に手数先行。クリーンヒットこ…

第5試合・Sバンタム級4回戦/△安宅徹也[明石](判定1−1)上村徹[ワイルドビート]△

両者戦績は安宅2勝(1KO)4敗、上村3勝(1KO)2敗。安宅は昨年3月以来の復帰戦。上村は新人王緒戦敗退からの再起を賭ける。 1R。ディフェンス巧者の両者による、手数豊富・ヒット数僅少の打撃戦。クリーンヒットの無い展開が続いたが、ラウンド終盤、上村…

第4試合・Sライト級4回戦/○久住一将[尼崎亀谷](4R0分22秒TKO)高山英次[オール]●

両者戦績は久住1勝(1KO)1敗、高山は未勝利3敗。久住は新人王戦緒戦で秒殺KO負けを喫して以来の再起戦。高山は昨年3月以来1年5ヶ月ぶりの復帰となる。 1R。クロスレンジ乱打戦。久住がボディ中心に手数、ヒットをまとめて確実にリードを広げる。高…

第3試合・フライ級4回戦/○山本直輝[塚原京都](1R1分56秒KO)倉本昌紀[ワイルドビート]●

両者戦績は山本3勝(2KO)5敗2分、倉本2勝(0KO)1敗。両選手とも4月に新人王戦1回戦敗退からの再起。 1R。山本が圧力かけ、左右フック中心に小気味良くヒット連発。しかし倉本もステップ使いつつ、的確な迎撃で一旦はヒット数で逆転する。しかし山本は…

第2試合・フェザー級4回戦/○藤木孝史[新日本大阪](2R1分02秒TKO)中坂正人[千里馬神戸]●

両者戦績は藤木2勝(2KO)1敗、中坂1勝(1KO)3敗3分。藤木は4月に新人王緒戦で強敵相手に敗れ、これが再起戦。中坂は今年3月以来の再起戦。 1R。中坂が左ジャブ、左右フック連打で先手。だが藤木もアグレッシブに圧力攻めを展開し、左ボディ、右アッパ…

第1試合・フライ級4回戦/○孫田敏晴[レンゴー](1R1分29秒KO)大田朋徳[SFマキ]●

両者戦績は孫田2勝(2KO)4敗2分、大田2勝(1KO)2敗。孫田は昨年11月以来の再起で、現在連敗中。大田は新人王緒戦敗退以来で、こちらも再起戦。 1R。孫田は、大田の甘いガードを咎めてショートレンジから左でヒット連発。大田も孫田の守備の穴を突こうと…

興行の概要&雑感

年3回のペースで開催されている風間ジムの定例興行が、今回も常打ち会場の阿倍野区民センターで開催された。全9試合・計50Rは昼1回興行とはいえ、なかなかのボリュームである。前回興行からグリーンツダ所属の闘将青木誠を看板選手に据えているが、今回…

第2部総括

何と言っても小松則幸に尽きる、という興行なのだろう。自分の強さと弱さを客観的に把握し、その上で最善の策を徹底するために根本的に改造したアウトボクサー気味の新ファイトスタイルは、“タフボーイ”で鳴らした以前のの小松のそれとは異なるものの、これ…

第2部第6試合・Sフライ級10回戦/●ロセンド・ベガ[墨国](判定0−3)小松則幸[Gツダ]○

ベガは14勝(9KO)3敗の戦績で、現在WBCフライ級14位。96年デビュー。連敗スタートと躓くが、5年のブランクを経て01年に復帰すると12連勝をマークして急上昇。ここまで目立ったビッグマッチの出場歴は無いが、世界ランクに名を連ねている。しかし今回は昨年…

第2部第5試合・Lフライ級契約ウェイト(48.0kg)10回戦/△ボブ・ソラーノ[墨国](10R0分35秒負傷判定0−1)武市晃輔[金沢]△

武市は8勝(3KO)1敗の戦績で、現在日本ミニマム級7位。04年に東日本のドリームジムからデビュー、05年にはミニマム級で新人王戦にエントリーし、東日本新人王タイトルを獲得(全日本決勝は実施されず)。06年8月のA級緒戦ではいきなり元OPBF王者・山…

第2部第4試合・フライ級8回戦/●吉田ファンキー[奈良](判定1−2)久田哲也[ハラダ]○

吉田は6勝(2KO)1敗1分で珍しいスイッチヒッター。06年に本名の吉田雄佑名義でデビュー。同年を2勝無敗1分でまとめ、07年の西日本新人王では準優勝(決勝で高橋優紀[倉敷守安]に1RKO負け)。同年11月には6回戦で再起し、今年4月にも大差判定勝ちし…

第2部第3試合・Lフライ級6回戦/○加藤和之[銚子](判定2−1)町田昌丈[Gツダ]●

両者戦績は加藤5勝(0KO)4敗、町田4勝(1KO)2敗。加藤は東日本の銚子ジムからの遠征。試合は1年ぶり。町田は昨年7月、西日本新人王準決勝戦敗退以来の再起戦。 1R。町田が左の精度高いジャブ、フック中心のアウトボクシングで先手。右ストレートを交え…

第2部第2試合・ウェルター級契約ウェイト(64.0kg)4回戦/○松原勇太[正拳](2R2分09秒KO)陽川清二[陽光アダチ]●

両者戦績は松原1勝(0KO)1敗5分、陽川は未勝利1敗。松原は05年5月の初勝利以来、3年3ヵ月ぶりの復帰戦。所属ジムでは“引分王子”の異名を誇り、なんとあと1引分で1勝のまま6回戦昇格となる。陽川は昨年12月以来の再起戦。 1R。ショート〜ミドルレ…

第2部第1試合・フライ級4回戦/○沖田英志[正拳](判定3−0)森田厳希[ウォズ]●

沖田はデビュー戦、森田は昨年12月にドローとなって以来の2戦目。 1R。沖田がルーキーらしいアグレッシブな手数攻め。攻勢で主導権を奪う。森田もガードを固めつつラウンド中盤には手数を返していくが、要所を抑え切れずに苦しい。 2R。沖田は体を上下…

第2部・拳王への道(正拳・金沢ジム共催)

夜の部は正拳ジムの若手育成興行ブランド「拳王への道」。しかし、新人王戦やアウェイでの積極的な活動が目立つ正拳ジム勢、この日は4回戦に2人が出場するに止まり、興行の主役は他ジムのA級選手に譲った形となった。 そんな興行のメインに出場するのは、…

第1部総括

第1試合を除いて全てフルラウンド判定決着で、最近の西日本地区の興行にしては久々にコッテリした内容になった……といった感じ。 注目の存在は、やはりセミで復活を遂げた川波という事になるだろうか。復調途上といったところだが、再浮上へ向けて足掛かりは…

第1部第8試合・Sバンタム級8回戦/●中井五代[大鵬](判定0−3)丹羽賢史[Gツダ]○

中井は10勝(5KO)4敗2分。03年6月にデビューし、以来、新人王戦などのトーナメント戦には不出場の“裏街道”を選択。04年末までの1年半・7戦でC級を、05年の1年・3戦でB級をクリアした。06年にはタイ国遠征でいきなり世界ランカーのナパーポンと対戦し…

第1部第7試合・ライト級8回戦/○川波武士[大鵬](判定3−0)金丸清隆[正拳]●

昨年12/9の再戦。前回は当時日本ランカーだった川波が、大苦戦の末に金丸を僅差抑えている。 川波は11勝(6KO)3敗1分の戦績。02年にデビュー、連続KO勝利を挙げて03年の新人王戦に挑戦、緒戦を突破するも棄権でリタイヤ。翌04年の再挑戦は初戦でプロ初黒星…

第1部第6試合・フライ級契約ウェイト(50.0kg)8回戦/○中澤翔[大鵬](判定2−1)森栄良平[尼崎亀谷]●

中澤は8勝(1KO)3敗2分のサウスポー。04年デビュー、キャリア序盤は勝ち負けを繰り返す平凡な戦績で、06年の新人王戦もフライ級で初戦敗退に終わる。しかし1階級落として07年の新人王戦で才能開花。5連勝で西軍代表の座を射止めた。だが全日本決勝では判…

第1部第5試合・ライト級4回戦/○堀武晃[井岡](判定3−0)阿部洋太郎[守口東郷]●

両者とも未勝利1敗の戦績。阿部はサウスポー。共に昨年5月にデビュー戦で敗れて以来の再起戦。 1R。両者ガード甘いが、攻めの精度も今イチ。危険なタイミングが度々訪れるも不発弾も多い。阿部が右で有効打連発も、ラウンド終盤に堀が逆襲のクリーンヒッ…

第1部第4試合・ミニマム級4回戦/○松本直樹[大阪帝拳](判定3−0)高橋利幸[ウォズ]●

戦績は両者とも未勝利1敗。松本は5月にアマ出身の本田衛[JM加古川]に、高橋は昨年末に、先の第3試合で勝利した岩橋に敗れている。 1R。松本はセンス感じさせる柔らかい上体の動き。タイミング良く左右の多彩なブローが飛び出す。右ストレートを再三ヒッ…

第1部第3試合・Lフライ級契約ウェイト(48.0kg)4回戦/●川下大輔[オール](判定0−2)岩橋裕馬[森岡]○

両者戦績は川下3勝(2KO)2敗2分、岩橋1勝(0KO)1敗。川下は04年まで「川登大輔」のリングネームでファイトしていた選手。今回が4年ぶりの再起戦。岩橋は今年2月に敗れて以来の再起戦。 1R。川下が前進するところ、岩橋がこれをステップ軽やかに捌きつ…

第1部第2試合・フェザー級4回戦/△柳井育夫[大鵬](判定1−1)片山恵司[大阪帝拳]△

05年西日本新人王戦準V・柳井が2年ぶりに再起。今年5月に初勝利を挙げて勢いづく片山がこれを迎え撃つ。両者戦績は柳井2勝(1KO)3敗2分、片山1勝(1KO)1敗。 1R。柳井はガード固めつつ、左ボディ中心に単発のフック攻勢。パワーで主導権を奪取する。…

第1部第1試合・ミニマム級4回戦/●小杉侑史[井岡](4R1分22秒TKO)藤田大智[守口東郷]○

両者デビューの一戦。 1R。藤田はアグレッシブに追い回しながらの手数攻勢。ヒットも重ねるが、パンチ力は流石にミニマム級相応。頭の位置が動かずガードが空き気味な悪癖も窺え、下がり気味の小杉にジャブ、ストレートを多数浴びてしまう。 2R。藤田の…

第1部・ドラマチックボクシング第33回CHAMPION'S ROAD(大鵬ジム主催)

昼の部は大鵬ジムが年3回程度のペースで開催している定例興行。後援会組織のしっかりしたジムだけに、今回もほぼフルハウスの盛況となった。マッチメイクは今回も相変わらず、極力噛ませを排除したガチ路線。出場選手の顔触れは相変わらず若干地味ではある…

週末の連日昼夜興行、2日目の会場は御馴染みのIMPホール。昼の部には大鵬ジムの定例興行、夜の部は正拳ジムの若手育成興行『拳王への道』に、他ジムからA級選手がゲスト参戦する変則興行が、それぞれ行われる。昼夜合わせて14試合・計86Rと、掛け持ち…

第2部総括

メインの安田は公約の試合前半KOを達成してノルマをクリア。随分な格下相手とはいえ、ボクシングで有言実行を果たすのは存外難しいもので、一定以上の値打ちはある勝利である。 しかしその他の六島勢は振るわず、デビュー戦の青木が秒殺KOで見せ場を作っ…

第2部第7試合・Sバンタム級8回戦/○安田幹男[六島](3R1分44秒KO)シュンスク・サクブンタム[タイ国]●

安田は12勝(9KO)3敗2分。日本ランクからは外れているがWBC世界バンタム級16位のランクを持つ。00年にエディタウンゼントジムからデビュー。デビュー戦で敗れ、新人王戦でも西日本準決勝敗退に終わるなど若手時代は目立たぬ存在に甘んじたが、B級時代に…